中学生の一日のスケジュール。理想的な勉強・時間の使い方

時間の使い方が下手だと悩んでいる中学生がいます。

やりたいことが全然進まない、気づいたらもう寝る時間になっていた。

ただ、本当に時間がないから、できないのでしょうか?

むしろ逆です。

時間があると思うから、無駄遣いするのです。

 

学校や部活、食事や睡眠を除くと
自由に使える時間がどのぐらいあるのかを正確に言える人は少ない。

平日は○時間、土日は△時間が自由に使える時間だと分かれば、やりくりしようと思うはずです。

お金と同じように時間も考えるのです。

1日=24時間はどの人間にも平等に与えられています

しかし、時間の使い方によってこうも差がでるのかと驚くほど、成果に違いがでます。

子どものころの習慣は大人になっても変わりません。(仕事を含めて)

自分の好きなことをしている社会人は時間の使い方が上手です。
みんな努力しますので、時間の使い方でしか差を作れません。

今回は中学生の帰宅後の過ごし方(勉強に適した時間帯、家庭学習スケジュールの作り方)を解説します。

一生懸命勉強すれば成績は上がるの?

もし、勉強してるのに成績が伸びないなら
「勉強時間が足りない」のではなく「時間の使い方」が良くないのかもしれません。

「勉強は長くやるほど良い」とは必ずしもいえません。

だらだら3時間勉強しても、得られるものは少ないでしょう。

記憶を整理するには適度な睡眠時間は必要ですし、長時間椅子に座り続けると血流が低下して脳のエネルギーが不足します。

脳がよく働く状態で勉強する


一生懸命勉強してるのに成績が上がらないなら、脳や心の性質を理解して、集中できる環境を作る。

その第一歩が「時間を区切る」です。

「やれるだけ勉強する」がダメな理由

  • 勉強に終わりが見えずストレスになる
  • 気が大きくなって実力以上の計画を立ててしまう
  • 集中や成果ではなく、時間の長さだけに目がいってしまう

時間を区切り、この枠内でコレをやると決めたほうが集中力はあがります。

理化学研究所の実験結果によると、「残り○分」とゴールを示すと意欲が増し、疲れを感じる度合いが減ることが分かってます。

タイマーをセット、残り時間を確認しながら勉強すると効率が上がる

 

「帰宅後」と「寝る40分前」が勉強に良い時間帯

成績を上げたいなら「勉強時間」を確保しないといけません。
どの時間帯で家庭学習を始めるのが一番効率的なのか?

脳の働きからいえば夕食前に勉強するのが一番良いです。

お腹が減ると胃からグレリンというホルモンが分泌されます。

主な役割は食欲を増進させること。
実はグレリンは記憶を強化する働きがあるのです。

空腹時に勉強したほうが記憶には良いのです。

 

とはいえ、脳の働きを良くするにはエネルギー(酸素とブドウ糖)を十分にしないといけません。

脳のエネルギー補給にオススメなのは「バナナ」。なければ、ラムネ、アメやチョコでもかまいません。

 

夕食前の次に「勉強」に適している時間は「寝る前の40分間」です。
この時間帯は暗記系の勉強におすすめです。
なぜなら脳が記憶するには「脳の整理」する時間が必要だからです。

 

この間に余計な情報が入ると記憶がスムーズにいかなくなります。
暗記したら一切の情報が入らないようにするのがベストです。
なので「寝る」のが一番効率が良いです。

中学生は何時に寝ればよいの?

少なくとも0時前には寝ましょう。

あとは、自分のベスト睡眠時間を探し、起きる時間から逆算して、布団に入る時間を決めます。

例えば、朝の6時半に起きるとして、8時間ねたいのなら、22時30分には布団の中にいないといけません。

ただ、布団にはいってすぐ寝付く人はまれです。15分ぐらい余裕はほしいところ。

となると「22時15分に寝る」と決まります。

睡眠のポイント

  • 睡眠を削って勉強するのはNG!
  • 起きる時間は固定化させる
  • 昼寝はしない

人間にとって「睡眠」は、とても重要!

体の細胞が生まれ変わったり、脳で記憶のための整理がされる時間です。

勉強スケジュールは、必要な睡眠時間をのぞいて、残った時間で組み立てるのが基本です。

とはいえ、必要以上に寝るのはNGです。塾に行くまえに寝る子もいますが、習慣化してしまうと、よるに寝られなくなります。

体内時計が一度くるうと、もとに戻すのが大変になります。

寝る時間を決めるのは良いことですが、こだわりすぎないことも大事!

「寝よう、寝よう」と思うと逆に寝られなくなります。

ある程度、寝る時間はズレてもよいので、起きる時間だけはズラさないでください。

 

理想の勉強スケジュール

プラン1
帰宅後:暗記以外(数学など)
寝る前:暗記(社会など)
朝起きたらすぐ:(寝る前にやった暗記の確認テスト)

 

プラン2
帰宅後:暗記(社会)

夕食後:帰宅後に暗記した内容の確認テスト(1回目)
寝る前:暗記以外(数学、英語など)

朝起きたらすぐ:暗記した内容の確認テスト(2回目)

 

プラン2は確認テストを2回やるので記憶の強化力としてはプラン1より優れています。

記憶の忘却曲線から考えると覚えてすぐA復習、B翌日、C1週間後、D1ヶ月後に復習すると定着しやすいと言われています。※CはA+7日ではなくB+7日後です。DはA+30日ではなくC+30日後です。

復習は「テスト形式」が一番おすすめです。
テキストを読み直す事は悪くありませんが、記憶を定着させるのに一番効果があるのはテスト形式です。
テストといっても立派な問題は必要ないです。

覚えたいことを隠せば良いのです。何を隠すかにによりけりですが、付箋や下敷きで隠せるものが多いでしょう。
そういう意味では1問1答形式の問題集は答を隠すのが簡単なので暗記に適しています。

少し時間はかかりますが、自分で問題を作りながら暗記していくのでも良いでしょう。

 

ノートを半分にわけて左に問題、右に答えを書きます。

 

例)左:湿度の出し方は?
右:(1立方センチメートルの空気中に含まれる水蒸気量÷その気温での飽和水蒸気量)×100

例)左:江戸の4大改革を順番に答えなさい
右:享保の改革、田沼意次の改革、寛政の改革、天保の改革

例)左:中大兄皇子=(  )天皇  右:天智天皇

例)左:飛鳥時代→(  )時代→(  )時代→鎌倉幕府
右:奈良、平安

例)左:(読み)クラスで討論をする。  右:とうろん

 

問題を自分で作るときは、定期テストのように細かく作る必要はありません。
自分で思い出せるレベルの質で良いのです。
守るべきルールは覚えたことが答えになることです。

帰宅後すぐに勉強を始める方法

多くの中学生にとって家に帰ってからすぐ勉強するのは、とてもハードルが高いのではないかと思います。
学校はいるだけで疲れます。家に帰ったら休みたいですよね。

ちょっとした工夫で、帰宅後勉強できるようになります!
脳の働きを計算にいれた方法を紹介します。

制服のまま勉強する


人間はオンとオフを何かしらで切り替えてます。
例えば家の中に入ったらオフ、外に出たらオンの人もいます。
何がスイッチになるかは個人差があります。

 

中学生のスイッチになりやすいものの一つが「制服」です。
着るとオンになり、脱ぐとオフになりやすい。

オフになってしまうとダラけてしまいます。
もう一度オンにするには、別のスイッチを入れ直す作業が増えてしまいます。

 

なので帰宅後に制服を脱がないでオンのまま勉強に突入するのが精神的な負担を軽くするコツです。
あめやチョコでブドウ糖を補給しながら家庭学習をスタートさせるのです。

 

どこで何を勉強するのかを決めておく

人間は毎日何万もの「決断」をしています。
朝起きてトイレに行くのか?水を飲むのかも決断の一つです。

学校から帰宅してから勉強を始めるまでにも多くの決断が必要になります。

嫌いなことの決断は面倒なので後回しにする傾向が人間にはあります。
決断するにもエネルギーが必要なのです。

帰宅後にムダなエネルギーを使わなければ勉強を始めやすい状態を作れます。
つまり「決断する回数」を減らせば脳の負担が減りストレスが減るのです。

なので今日どこで何を勉強するかは事前に決めておき、
ノートでもプリントの裏でも良いので忘れないようにメモしておいてください。

具体的な行動リストを作って、その通りに動く

これは勉強に限らず新しい習慣を作るときに使えます。

  • 家に帰ったら、カバンをリビングに置く
  • トイレに行って手を洗い、アメを1個たべる
  • タイマーを25分にセット、リビングのテーブルに置く
  • 筆記用具、教材、課題をテーブルにひろげる


「えっ、こんなことまで書かないとダメなの?」と自分で思ってしまうぐらいまで、行動を具体的にします。

行動リストは、家ですぐ確認できるところにはっておきます。

玄関でもトイレでも冷蔵庫でも、どこでもかまいません。

大事なのは、すぐ手にとれる場所に置くということです。

机の引き出しの中、カバンのなかだと、取り出すのが面倒で習慣化できない可能性もあります。

まずは行動リストの通り実践してみて、変えたほうが効率が良いものは修正してかまいません。

最初からパーフェクトな行動リストは作れませんし、一人ひとり、環境や事情が違います。

なので、お手本を探そうとするのではなく、自分で考えて試してみる、そして良いものに修正するのが、正解です。

勉強のやる気がでないとき

行動しないと”やる気”は生まれない


わたしたちは「やる気」について、誤解してる点があります。

「やる気がでる」⇒「行動する」
と思われてますが、、、

やる気は、自分で操作できませんよね?

実際は「行動する」⇒「やる気がでる」⇒「行動する」

つまりカラダが先で脳があとからついてくる
という動きをしてます。

なので、「やる気がアップした」ときは、
実はその前になにか行動してるはずなんです。

この事実を知ってれば

やる気がでない自分を責める必要がなくなります。

やる気がどうのこうのと考えるのは、脳の働きから言うと意味がありません。

それよりも行動しましょう。すると、しだいに脳がのってきて「やる気」がアップします。

 

いろいろ考えてしまうと、行動にうつせません。

「勉強する」と決めたのなら、考えるよりも動く!

帰宅後、勉強をはじめるまでの行動リストを作りましょう。

そして、何も考えずリストに書かれてあることをこなしてください。

習慣化されれば、自然とカラダが動くようになります。

早い人なら2週間、遅くても3ヶ月は続ければそこまでいけます。

考えるよりも行動しよう!

 

さぼりそうになったら


勉強は習慣化させるまでが、一番ツライです。

「今日は疲れたし。。。」と思う日もあるでしょう。

そんなときは、未来の自分をイメージしてみましょう。

今さぼったら、、、

  • 明日の自分はどうなってる?
  • 定期テスト前の自分はどうなってる?
  • 受験してる自分はどうなってる?
  • 高校生の自分はどうなってる?

勉強に魔法はありません。
1日、1日の積み重ねでしかありません。

しかし、わたしたちは、さぼりたいときに
「1日ぐらいならいいでしょう~」と軽く考えてがちです。

なので、勉強をさぼりたくなったら
さぼった延長線にある未来を想像してみましょう。

どんな未来が見えるかはアナタしだい
その未来を受け入れるのか、受け入れないかを決めるのも、アナタです。

1日の行動に優先順位をつける

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とにかく、今の中学生は忙しいです。

全ての行動を、同じ優先順位でやってると時間が足りません。

そこで、行動に優先度をつけてみるのです。

自分がゲットしたい未来に対して、その行動はどの領域にあるのかを考えてみましょう。

 

あなたの体は一つしかありません。
そして、1日は24時間です。

当たり前の話ですが、あれもこれもやるのはムリだということです。

何かしらの基準にしたがって、行動の優先順位をつけないといけません。

例えば、明日提出しないといけない課題があるとします。

これは緊急度も重要度も高いです。なので「1」の部屋になります。

では、ユーチューブやLINEをみるのは、どの部屋になるでしょうか?

1番、2番、3番、4番
どこを選んでも間違いではありません。

ここで大事なのは、あなたは一人で、1日は24時間と決められてるということです。

そして、受験生であれば合格したい志望校があり、中1や中2生であれば、定期テストの目標点があるわけです。

これをクリアするために、ユーチューブやLINEの重要度や緊急度をどう考えるか?
ということです。

学校の先生や保護者から「3番」か「4番」にしなさい
と言われたらムカつくと思います。

大事なのは、あなたが考え選択することです。
それは誰に命令されたわけでもない、あなた自身の決断です。

「心から勉強したい!」と思う中学生は、少ないと思います。
しかし、テストで良い点をとってクラスから注目される自分とか、

高校で、軽音楽部にはいってギターをやったり
彼氏、彼女を作って、学生生活を楽しみたい!

そんな夢はあると思います。

夢か現実か、どちらかわからなくなるぐらいの
未来をイメージしてみましょう。

現実的になるほど、今とのギャップがうまれ
勉強するパワーになります。

誰に言われることなくあなたが、あなたのために決断をしてください。

 

さいごに1番から4番のなかで最も大事なのはどの部屋なのを話しておきます。

日々の行動という意味では1→2の順で大事になります。

ただし、定期テストや受験を意識すると、2(緊急ではないが重要)を常に意識することが大事です。

1番は、あえて考えなくても、先生に「宿題だせよ」と言われるなどして、外から圧力がかかるので気づきやすい。

でも2番は、常に外から言われることではないので、気づきにくいのです。

定期テストや受験は、ミニテストのように範囲は狭くありません。

今やらないといけないことを意識しつつ、先をみすえて常に復習しておかないといけません。

実際、1日の行動は「1」が中心になりますが、2を意識しつつ、タイミングを見て行動することが大事です。

※緊急度と優先度で4つの部屋にわけて考える図を紹介しました。
これは「7つの習慣」という本に掲載されてるものです。

いずれ、どこかで手にとって読む機会もあるかもしれません。そのぐらい有名な本です。

まとめ

教科書レベルの学習に才能はさほど影響しません。
どこで差がつくかといえば、「時間の使い方」です。

効率だけを求めるのは良くありませんが、ちょっとの工夫で何倍もの学習効果が得られるならやるべきです!

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