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中学理科の湿度計算を親が教えるときの分かりやすい説明方法

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中学生の子どもに理科の天気で湿度計算のやり方を教えたいときのコツをまとめておきます。この分野に関してはネットで調べれば公式や用語の説明は掲載されています。これ以上簡単にはできないほど明確に教科書にも説明させています。

なのに、「よく分かりません」という子どもが多いのはなぜでしょうか?

わたしが15年間個別指導塾で授業してきた経験から言いますと、イメージがわかないのが原因です。今まで知らなかった情報を脳にいれるとき、人は既存知識におきかえようとします。

湿度計算と自分が知っている知識、経験とがリンクすれば理解は早まります。「こういうことだったのねと」いう感じで。

池上彰さんのニュース解説が分かりやすい理由

ニュース解説でお馴染みの池上彰さんの話が子どもだけでなく大人にも分かりやすいのでは、例えばうまいことも理由のひとつです。

この広さは東京ドーム何個分で。。。という説明は今でこそ誰でもやってますが、週間子どもニュースで池上さんの話をきいた当時は、そうか!こういう説明の仕方があるんだなとメモしたものです。

もちろん東京ドームの正確な広さを理解している子どもはいません。大人でも少ないでしょう。でも何となくイメージできるじゃないですか?具体的な数字を言っても逆にピンとこないときに、ドーム何個分というのは分かりやすいですよね。

 

お母さんやお父さんが、中学生の子どもの勉強をみてあげる場合は、池上流の説明の仕方を手本にすると良いです。

専門家ではない私達がそういうことをしたら、子どもに誤解させるのでは?という心配をされるかもしれません。でも何も分からないで終わるよりは良いと思いますし、あくまでも「きっかけ」と思って「例え話」をいれます。

中学理科の天気「湿度計算」を何に例えて説明すれば分かりやすいのか?

中学理科の天気で学習する「湿度の計算」は公式を見ると説明のヒントがみつかります。

(1立方センチメートルの空気中に含まれる水蒸気量÷その気温での飽和水蒸気量)×100です。

つまり簡単に言ってしまえば「全体に占める水蒸気量」を%で表現しているにすぎないものだと分かります。

なので「100人の中に女子が30人いました。女子は全体の何%いることになる?」と子どもに質問してみてばよいです。

 

おそらく30%と答えてくれるはずです。ポイントは全体の数字を100にすることです。

数字で考えるのが不得意な子どもになら、簡単な説明方法があります。家にあるお弁当箱を用意してください。その中に子どもの前でお米を半分だけいれてください。

これって何%だっけ?と聞きましょう。半分しかないので50%と直感で答えてくれるでしょう。

これが湿度計算なんだとよ教えてあげてください。全体がお弁当箱のことで、水蒸気量がお米なんだよと。だからお弁当箱の中にお米がぎっしり入っていたら100%になるわけです。

お弁当にいっぱいご飯が入ってたら嬉しいよね(満足度100%)。逆にお弁当箱に半分しかご飯がなかったら悲しいよね(満足度50%)みたいな感じで。もちろんお弁当箱におかず無しで米だけでは100%満足にはなりえないわけですけどね。

こういう日常生活におきかえて説明するんです。大事なのは大人の日常ではなく、子どもの日常に親しみのあることです。そう考えるとお弁当というのは、給食があるにしても馴染みのある話になるのではないでしょうか?

イメージができたところで、もうひとつやるべきことがあります。それは公式の「飽和水蒸気量」の部分です。これは弁当のたとえでいうと、「お弁当箱」でした。

水蒸気という言葉が含まれていますが、実際にあるものではないことを説明します。その時点で含めることができる最大の量を説明しているだけです。

 

湿度の基本的なイメージができたら、中学校のワークで練習する

計算式のイメージができたら、あとは学校のワークを利用して湿度計算の演習をします。テストや入試に出題されるパターンはそれほどありません。

グラフ形式と表になっているパターン。そして文章で説明してくるパターン。
この3つぐらいです。問題の余白にお弁当箱の絵を書いて、大枠をイメージさせながら問題に取り組ませます。

イメージができても問題演習で苦戦するでしょう。理由は「飽和水蒸気量はいくらで、、、」みたにいダイレクトな出題はされないからです。

 

そこでテクニックをご紹介します。

気温を飽和水蒸気量のデータ(表もしくはグラフ)以外に文章内に気温が2つ提示されていたら、、、すぐに丸でかこわせてください。さらにデータのほうにある気温2つにもマルをつけさせます。

その気温に対応する飽和水蒸気量がありますよね。その数字2つで計算すればいいだけです。大きい数字のほうが飽和水蒸気量、小さい数字が「実際にある水蒸気量」です。

その他

「気温が10℃のときに水滴ができて始めました」とか「グラスがくもり始めました」というフレーズがあったら、その気温の飽和水蒸気量が、実際にある水蒸気量です。

さきほど飽和水蒸気量は、実際にある水蒸気量ではなくて器のことだと説明しました。これに間違いはありません。でも例外的に「飽和水蒸気量=実際にある水蒸気量」となる瞬間があります。

それは弁当箱に米がぎっしり入っている瞬間。つまり満足度100%のときです。この瞬間は数字が一致します。湿度が100%になると「水滴ができる、くもる」などの現象が始まります。

ちなみにこの瞬間の気温のことを「露点」といいます。これも重要な用語なので覚えておかせたいところです。

 

こんな感じで、もし中学生の子どもが理科の天気で困っていたら説明してあげてください。大枠のイメージ作りが一番大事です。子どもが自分の中で消化できる情報だと認識できれば、数倍の速さで吸収してくれます。難しいというメンタルブロックが消えるので本当に早いです。困ったときに使ってみてください。

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