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中学生に歴史の勉強方法を親が教えるなら因果関係に注目させてください

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中学校で勉強する社会科の中でも歴史は苦手な子どもが多いです。塾に面談にくるお母さんも「暗記教科なんだから覚えればいいでしょ」というノリなので子どもの適切な勉強のアドバイスができなくて困っているのではなかと感じてました。

なので今回は中学生の子どもに、社会科の歴史をどう勉強すればいいのかを解説します。

中学生が受ける歴史のテスト問題は教科書からしかでない

まず先にゴールを決めます。今回の話では定期テストもしくは高校入試での7割から8割ほどの得点を確保するとしましょう。

 

テストの答えは基本的に教科書にあります。私立高校では教科書を越えた問題も出題されることはありますが、公立高校入試そして学校の定期テストは教科書のレベルを越えないことが義務付けられています。

 

極端にいえば教科書を丸暗記できればどんなに低くても8割は超えるでしょう。なぜ満点と言わないかには理由があります。それは「覚えることと思い出すことは違うから」です。

つまり教科書の暗記はインプット、試験はアウトプットなので脳の動きが違います。インプットだけしててもアウトプットがうまくいかないと点数にはなりません。

ただし中学生のテストで出題される社会科の歴史問題は高度なアウトプットを必要としないもので7~8割をしめます。なので完全なインプットだけで8割はいくでしょう。

残り2割というのは例えば「日本で水野忠邦が天保の改革をしたころの世界の出来事を選びなさい」みたいな問題です。

だいたい答えは「アヘン戦争」になります。「天保の改革」と「アヘン戦争」という言葉を丸暗記していても横のつばがりを意識してないと正解を導けない問題です。

ここでポイントをまとめます

・社会科歴史のテストの答えは教科書にある
・丸暗記だけで満点はとれないが7から8割はいく

 

学校の成績5をとっている子どもは教科書を勉強の軸にしています。下手な参考書には手をだしません。なぜならそこから問題がでるのを分かっているのに、わざわざ別の本を読む理由はないからです。

 

成績が3以下の子どもは教科書だけで勉強するのはツライ

では全ての中学生がそうすべきかといえば違ってきます。なぜなら成績が低い子どもほど教科書はおもしろくないと感じているからです。文字がギュウギュウにはいっていて開くだけでもストレスになる子どももいます。

そういう子どもの場合、最初は薄い参考書を準備してあげたほうが良いでしょう。白黒よりもカラーのほうが良いです。文字もギュウギュウではなくて余白の多いものが良いです。
まずは勉強をスタートさせることが重要です。

慣れてきたら教科書も家庭学習で使うようにしてください。

さきほどの「天保の改革」」と「アヘン戦争」の話ですが、正解を導ける子どもはどんな勉強をしていたと思いますか?いくつかのパターンをご紹介します・

 

・問題集で演習していた(類題があった)

・年号を暗記していた(天保の改革は1841年、アヘン戦争は1840年)

・教科書を読んだときに近い位置に2つが掲載されていたから

・塾の先生が2つの関連性でテストにでると言っていたから

 

このあたりが多いと思います。

重要年号を子どもに覚えさせるべきかどうかは過去記事にまとめていますのでそちらをご覧ください。

歴史のテスト問題は因果関係がポイント

社会科歴史の勉強は因果関係に注目させて勉強する習慣をつけさせると良いです。無味乾燥な暗記を嫌う子どもは多いのですが、ストーリー(物語)なら興味をもってくれます。

これは大人でも同じです。例えばテレビをみていて青汁がいかに体に良いかを説明されても、ふーんぐらいですよね。でも商品ができるまでの紆余曲折や、愛用者が青汁に出会うまでの壮絶な人生を物語として流されたあとなら、買ってみようかなと思いますよね。

 

それと同じです。社会科の歴史は人間の物語です。完璧な人間なんていませんから、悩みながら決断してきたわけでストーリにならないわけがありません。

 

歴史をおもしろおかしく教科書では語れない

ではなぜ子どもが興味をもつようなストーリーに出会いないかといえば、歴史の歪曲との折り合いがつかないからです。

 

ストーリーには光と影がつきものです。英雄とされる人をほめたたえれば、影になる民衆はどうなるの?という話です。

例えば奈良の大仏を作られせた聖武天皇。仏教の力で民衆を転載や災いから守ろうとした天皇といえばかっこいい。でもその大仏を作るために、どれだけの民衆の生活が圧迫されたことか。。。

ということで教科書はあくまでも真ん中をいかないといけません。なのでストーリーとしてはおもしろくないわけです。

わたしが個別指導で15年間勤務してたときには、歪曲覚悟でストーリーを語りました。覚えやすければ少し脚色している部分もありました。もちろんそういう部分は「少しオーバーに話すけどね」と言いますけど。

塾は子どもに点数をとらせるのが最重要課題ですから。そういうストーリーを自分でみつけることができれば歴史は一気におもしろくなります。

 

わたしは子どもたちに光と影を常に意識するように話しました。今は時間がないから光の部分だけ話すけど、いつか影の部分もネットや本で調べてみてねと。こう言うと早ければ次の授業までも調べてくる子もいます。わたしてきには大人になったら。。。と気持ちで言うのですが、興味があると知りたくなるようですね。

塾なら歴史の授業がおもしろいかといえば、、、講師のスキルによる

集団塾や個別指導塾にいけば、そういうストーリーに出会えるかといえば必ずしもそうではありません。なぜなら講師が常にアンテナをはってネタ集めしてないと無理だからです。

大手の塾の講師はほとんど学生です。しかも成績優秀な人が多いので丸暗記で社会科はのりきれる。なので社会科を担当してくださいと言われても、えっ、教科書暗記すればいいじゃないですかというノリになってしまうからです。

大手塾といっても、テストに出やすい用語の説明マニュアルは用意していても
おもしろい話は特に用意していません。講師ひとりひとりの努力が必要になります。

 

ストーリーのみつけかたとしては、本屋さんで売ってる参考書を読んでみることです。用語の説明ばかりでなくキラリと光るストーリーが掲載されている場合があります。

あとは有名塾講師の授業を聞いてみること。これは間違いなくおもしろいです。ただし地方の子どもが受けられませんし、社会科だけ受講することもできません。なので動画サービスを利用すると良いでしょう。

ストーリーで興味づけをして、次に入試に出題されやすい用語と因果関係を確認していきます。

さきどの天保の改革を例にします。

アヘン戦争の情報は江戸時代の日本にも入ってました。清が負けそうなことは明らかでしたので、次は日本に進出してくるかもしれないということで幕政の改革の機運が高まったからこそ「天保の改革」が始まるわけです。

アヘン戦争→天保の改革
という因果関係としてセット化すれば、年号を暗記してなくても正解できますよね。

年号は回答スピードをあげるため、ストーリーや因果関係に出会えなかったときの最終手段として覚えるよ良いでしょう。

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