小学6年生の家庭学習|保護者が注意すべきポイントは2つ

小学6年生の子どもがいる保護者にむけて、家庭学習の取り組み方について解説します。

来年の4月には中学生です。授業についていけるか『学力』が心配になりますよね?3年なんてアッという間です。どんな高校に行けるのも不安でしょう。

この記事では数年後に地域の上位高校に入れる力を家庭で育てるために、今なにをするべきかを話します。

このページは「小6生の勉強法」がテーマです。小学6年生の学習内容が知りたい人は、以下のリンク先ページを参考にしてください。

小学6年生で高校入試のスタート地点はほぼ決まる

これは個別指導塾で15年間、授業をしてきた経験から断言できます。

ここで言う学力とは、小学校のテストではなく模試で分かる偏差値を指します。

 

学校のテストは範囲が決まってますし、内容もやさしいので、子どもの実力をみるには精度がやや粗いです。もちろん学校のテストが意味がないとは言ってません。

 

小6終了時点で、このまま何もなければ高校入試では○○高がラインで、良くて□□高かな?という予想がたつのです。

 

この法則の例外があるとすれば、小6までのブレイクです。

なにかキッカケがあって、勉強への取り組み方が変わった子は小5の高校入試予測地点とは全く違う高次元の世界へ飛び立ちます。

 

中学生でブレイクする子もいますが、同じブレイクをするなら小学生のほうが得なのは明白です。

中学生や部活動も本格化して自由な時間がへること、反抗期になれば保護者の言うことを効かなくなること、主要教科に英語が加わること、期末テストは副教科もはいること(主要教科にかけられる時間が分散されてしまう)などマイナス要因も多くなり、ブレイクする度合いが小学生に起こすものより小さくなります。

では、このようなブレイクを小6時点でおこすために、家庭学習をどのように取り組めば良いのかを解説します。

まずポイント2つあります。

・「具体的」と「抽象的」のバランスをとれる子にする

・テストは「アメとムチ」で考える

「具体」と「抽象」のバランスがとれる子にする

 

子どもたちが小学校で習得する知識は2種類あります。

 

(1)具体的な知識

(2)抽象的な知識

 

例えば、青森県に住んでる小学生にとって

「りんご生産量1位」は身近な知識ですよね。

「りんごの生産量が多い」ではなく「1位」ですから具体的です

 

では東京都の小学生にとって「青森県=りんご生産量1位」は
具体的でないかといえばそうでもありません。

家でりんごを食べてるときに、青森県のシールがはってあれば
それは身近であり具体的な知識となります。

リビングに地図をおいておけば、青森県の場所も確認できますし。

抽象的な知識といえば、歴史や外国の話、分数や図形もそうです。

必ずそうとは定義できませんが、習いたての段階では抽象的な話、
自分とはあまり関係ない知識ととらえる子が多いです。

 

小学4年生から勉強が難しくなると言われるのは、これが原因です。

 

小3まではおはじきを数えたり、ヘチマを育てたり、自分の手元で理解できる知識が中心なのです。それが小4からは抽象的な内容もはいってくるので、イメージできる力がないと興味関心がうすれ、成績が落ちていく傾向があるのです。

 

なので、「内容が難しくなる」の一歩手前に「興味がなくなる」が入ることがポイントです。

興味がないから勉強しなくなるし、テストで良い点がとれなくなるから嫌いになるという流れです。

小6ともなると抽象的な知識の量が非常に多いので、興味関心が薄れやすく成績が落ちやすいのです。

 

「難しいからできない」と分析してしまうと、対処法を見誤ります。参考書や問題集、通信教育や塾を検討するまえに、そもそも興味がない状態をなんとかするべきなんですね。

家庭学習が定着してない子には、なにか興味が持てそうなものを1個みつけるのが先です。

そのためには、いろいろなことにふれさせて反応をみるのが一番効果的です。

ひとつ見つけたら、二つ目を探し、この繰り返しをします。ある程度たまってくると、自分で勝手に調べるようになります。

 

興味関心さえもてれば、勉強は楽しくなるし、テストの点数も上がりやすいです。中学生のテストだと興味関心はもてても覚える量が多すぎて点数に反映されないことが多いです。だから小6の今がんばるべきなんです。

 

抽象→具体
にするには、保護者が子どもの教科書をチェックしてることが前提です。

子どもが何を勉強してるかも知らずして、「勉強しなさい」はあまりにも無責任です。

 

なにを勉強してるかが分かったら、具体化するための準備をします。

社会科は歴史の漫画を本棚に、地図帳と地球儀はリビングに配置します。

 

テレビで地名や国名がでたら、一緒に調べる。

「大昔の出来事=歴史」という認識を、ストーリーをもたせることで身近にする。

 

理科は、温度計や湿度計を家に配置、夜道を歩く機会があれば月や星座の名前を一緒に調べてみる。

 

「家庭学習=机に座って問題集を解く」という固定観念は捨てましょう。

 

小学生の場合、国語と算数に力をいれる家庭が多いです。

たしかに基礎教科で重要なのですが、高校入試は理社も含めて5教科の総合点できまります。

しかも中学生で習う理社のほとんどが小学生の内容がベースになってます。

 

つまり、小学生の頭の柔らかいうちに覚えさせるメリットは大きいのです。

逆にいえば小学生のころに理社が嫌いになれば、中学生でも同じ道をたどるのです。

上位校にはいるには理社でも得点をとらないと入れません。

 

抽象と具体を「知識」ではない視点からみます。

 

算数を例にします。小6の算数も抽象的な問題が多くなります。

なので、子どもも抽象的な考え方をするようになります。

 

例えば文章題で、意味はわからないけど、とりあえず式を作ってしまおう的な。

でも、おはじきを数えるように具体的に考えれば答えがでる問題もたくさんあります。

具体的になおして考えると時間がかかるだけで、それ以外のデメリットはありません。

 

具体的にしか考えられないのも問題ですが、抽象的に美しい式をたてて考えることだけでも、いけません。考えても分からないときは、余白に図や記号をかいて、具体的になおしてみる勉強も効果的です。

そこから模範解答をみて、抽象的な考え方を理解すれば、忘れない知識になります。

テストは「アメとムチ」で考える

子どもに小さな成功体験をさせることは、ブレイクの基本です。

なかでもテストは、点数で結果がでるので達成感を得られやすいです。

小学校のテストはできるだけ高得点をとらせるようにフォローしましょう。

少なくとも学校でいつテストをやるのかを、保護者が把握してることが必須です。

小学校のテストは努力すれば100点とれるようにできてます。

ケアレスミスで90点はありえますが、そのあたりなら十分ねらえます。

まずは良い点数をとらせてください。

小学校のテストの点数が安定してきたら、次は模試をうけさせてください。

地域に必ず有名模試がありますので、ネットで調べてみてください。

注意事項としては中学受験用のものは、受験しない限り必要ありません。

受けても専用の訓練をしてないと対応できませんから。

学校のテストで高得点ばかりをとってると、調子にのってきます。

勉強なんて簡単♪

ここで終わると二流で成長がストップします。

アメばかりを与えるのではなく「ムチ」も必要です。

なので「模試」をうけさせます。

 

はじめは点数がとれなくておもしろくないと思います。

 

でもまた挑戦したい!と言う子なら本物です。

年に数回あると思いますので、チャレンジさせてあげましょう。

 

範囲があるようでない試験なので、準備がとても大事であることを学べます。

これって高校受験と同じなんですね。

なので試験慣れする意味でも、調子にのせらない、挑戦する子どもに育てるという意味でも模試はおすすめです。

いまだと高校入試の予想到達点をだしてくれる模試も多いです。なので全国模試ではなく地域で一番大きな模試をうけるとよいです。

まとめ

・「具体的」と「抽象的」のバランスをとれる子にする

⇒保護者の教科書チェックは必須

⇒国語と算数に意識がいきがちだが、
高校受験を考えると理社がとても大事!

 

・テストは「アメとムチ」で考える

⇒学校のテストで高得点をとらせる。
地域の模試を受けさせて上を目指す子に育てる

 

↓普段の授業の復習についてはこちら

タイトルとURLをコピーしました