中学生の夏休み勉強法。保護者が気をつけるべき3つのポイント

夏休みは中3(受験生)だけでなく中1や中2の子にとっても総復習のチャンスです。

有効に使うことで成績を上げられます。

このページでは中学生のお子さんがおられる保護者向けに、夏休みの勉強法について解説します。

個別指導15年の経験をふまえつつ、成績アップの最短ルートについて話します。

夏休みの勉強で一番大事なことは「続けること」

仮に夏休みが30日あったとします。

  • A君は最初の1日6時間、最初の15日間だけ勉強。残りは遊んだ
  • B君は1日3時間、30日間休みなしで勉強した

この場合、成績が伸びる可能性が高いのはBくんです。

夏休みの学習時間は合計90時間と同じなのですが、勉強した日数がBくんのほうが多く、かつ継続できてることがポイントになります。

短期集中学習の限界:忘れるのも早い

「短期集中学習」の弱点は3つあります。

  • 脳に重要度が伝わらない
  • 記憶の整理が不十分に終わる
  • 人を選ぶ(できる子とできない子がいる)

勉強の効果はテストや模試の点数で計測します。点数を多くとるには、思考力も重要ですが、いかに記憶してるかがものをいいます。

では知識を脳にインプットするには、なにが必要なのか?

それは接触回数と睡眠が重要になります。

 

例えば「西郷隆盛(さいごうたかもり)」
を記憶するには、1回の学習時間の長さよりも、睡眠をはさんだ接触回数が大事になります。

人間は寝ることで記憶の整理をします。脳が必要だと判断したものは長期記憶の倉庫に格納されます。

1回「西郷隆盛」を勉強したくらいでは、脳は覚えようとしてくれません。

何回も接触することで、脳に重要度が伝わり、記憶されるのです。

 

まとめると、夏休みの勉強は、1日の学習時間は少なくても継続することが大事
ということになります。

何時間勉強すれば良いのか?

1日の勉強時間にこだわるよりも、夏休みを通して勉強したという事実を残すことに集中してください。(家で勉強する習慣がない子は特に)

極端に言えば1日1分でもいい、それを夏休みの全期間、休みなく勉強させる

さらにこの事実を本人が視覚的に理解できるようにしてください(カレンダーに○をつける)

 

1日1分は極端すぎるかもしれませんが、半分は本気です。

勉強がイヤで3日坊主で終わるなら「こんなので大丈夫なの?」と子どもに言われるくらい短時間で済ませるべきです。

1日5時間を無理やりやらせて3日坊主で終わったとして、子供には「挫折した」という事実しか残りません。

まずは小さな成功体験を残すことが第一歩です。

夏休みで、全ての復習は終わらない

塾の夏期講習が分かりやすい例なのですが、完全なる復習は不可能です。

集団塾なら単元的に網羅はできるかもしれませんが、個別指導塾では無理です。

※集団塾でも形式的に網羅してるだけで、子どもが理解してるとは限りません。

 

個別指導塾は授業コマ数が限られます。講習代がいくらかかっても良いならできますが、
そういうご家庭は少ないです。

だからこそ、宿題が重要になるわけですが、理解してない部分まで宿題にされることが多くなるかもしれません。

塾でさえこうですから、独学でやるならさらに難しくなります。

 

わたしは「夏休みは塾に通わせましょう」と言いたいのではありません。

「やれる限界があること」を先に理解しておいてほしいのです。

勉強に使える時間を明確にする

夏休みといえば、時間がたくさんありそうなので、なんでもできそうな気になってしまいます。

でも具体的に計画をたてると、やれる範囲には限界があることが分かります。

大事なのは限界をしることで、なにを一番やるべきなのかが明らかになるということです。

逆説的な考え方になりますが、使える武器が限定されることで、やれることが明確になるといういうことです。

 

夏期講習に通わせるなら、どの部分が一番弱くて、自学自習では厳しいのかを明確にすること。

これは教室長との面談で説明があると思いますが、テキトーな塾もあるので気をつけましょう。

夏休み期間、休むことなく続けられる時間を考えます。

その範囲内でなにをやればよいのかを決める

これが成績が上がる夏休みの勉強法です。

まずは2週間続ける

多くの人は、逆にやるので三日坊主におわります。

つまり、あれも復習しよう、これもやろうと詰め込んで
それを日数で割って1日の勉強時間を決めます。

すると、できもしない時間になってしまい
8月に入る前に勉強は挫折して終わります。

まずは、続けられる時間を決めてください。

2週間続けると習慣化できます。

 

もし本人が望んだら、2週間経過してれば時間を伸ばしてもかまいません。

2週間以内なら、まだ習慣化してないので、がんばりすぎて逆に挫折する可能性もでてきます。

「今日はこのぐらいで終わりにしよう」なんて言う保護者はいないと思いますが
それで良いのです。

「勉強しなさい」とガミガミ言うよりも、こっちのほうが心理的に楽ですよね。

最初の2週間は無理をさせないことがポイントです。

教科や単元も絞る

指揮官(保護者)は、夏休みの勉強を点で考えないでください。

点はやがて線になり、成績アップ、志望校合格というゴールにつながりますが、点として考えてよいのは子供自身であり、保護者は長期目線がキホンです。

 

英語と数学だけなく、理社もやらせなきゃと焦る気持ちは分かりますが

やれることには限界があります。

じゃあ、その範囲内でどうしたら集中できるのか、どうしたら続けられるのかを最優先してください。

継続できたという自信は夏休み以降にも子どもを支えてくれます。

 

問題を解かせるだけが勉強ではない

本屋で薄いテキストを購入。子どもに渡せば親の務めは終了♪

といけば良いのですが、現実は甘くありません。

効果が薄い理由は、子どもが「テキストをやるのが目的」になってしまうからです。
問題集は、知識のヌケを探したり、テストで使える知識にするために使うもの。

成績アップの手段として使うべき道具を、「とにかく終わらせる」をゴールにしてしまうのです。

 

「分かる」から「できる」までの3ステップ

  • ステップ1:なんとなく、それについて知ってる。聞いたことがある
  • ステップ2:1問1答でだされたときに、それが答えだと言える
  • ステップ3:その言葉をふまえて、横断的、応用的な問題を回答できる

「西郷隆盛」を例にしてみましょう。


STEP.1
聞いたことある♪
「西郷隆盛」を「さいごうたかもり」と読めるだけで十分です。いつの時代、どこで何をしたした人なのかまで覚えなくても良い。

なんとなく勉強したことがある、そして漢字が読めるでok。


STEP.2
誰だか分かる
薩摩藩出身で、明治を作った中心人物。

征韓論をとなえて政府を離れ、西南戦争で死去。


この説明文を読んで、西郷隆盛だと分かればokです。


STEP.3
他の知識と合わせ技ができる
「西郷隆盛が中心の西南戦争が始まる」は以下の
(a)~(d)のどこにあてはまるか?

 

(a)

徴兵令をだして満20歳以上の男子を徴兵する

(b)

板垣退助が民撰議院設立建白書を提出

(c)

伊藤博文が初代内閣総理大臣になる

(d)

 

という感じの全体感から西郷をとらえれる状態。
※ここまでくれば入試にも対応できます。

成績が4や5の子ならステップ2や3から始めても良いでしょう。

問題を解きながら、知識のヌケを探す勉強法です。

 

3より下の子に、いきなりステップ2から入っても学習効果が薄いです。

理由は知識のヌケが多いからです。

 

 

もちろん、テキストの要点部分にもその名があるとか、塾で習ったばかりなら解けるかもしれません。

でもそれは本当に西郷隆盛を理解してるわけではないのです。

極端な話、明日になったら「さいごうたかもり」と言われても分からないかもしれません。

 

まずは「西郷隆盛」という単語を身近なものにするステップ1だけを徹底しても問題ないのです。

 

1日1分だけ勉強させるならカードの表に「西郷隆盛」 裏に「さいごうたかもり」と書いて読ませるだけでもokなんです。

「そんな悠長なこと言ってられませんよ」と思うかもしれません。

ただ全く勉強しない子には大きな一歩になります。

これを読めたら遊びにいっていいよ♪と毎日続けてみてください。

 

夏休みがおわるころにはカードをみせるまえに「さいごうたかもり」と子どもから言いますよ。

わたしは成績1で勉強が大嫌い、学校でも問題児で有名という子には、基本的にこのスタイルで勉強させました。

もちろん保護者の了解はえてます。1回の授業で、5教科から最も重要なキーワードをひとつ選んで覚えてもらいました。

塾のない日も、帰り道なのでよってもらい、カードを答えさせます。

ものすごく地味な勉強です。でも知識が増えてくると、子どもは勝手に走り出します。

この瞬間をじっと待ち続けるのが私の仕事でした。

子供の目が変わる瞬間を見逃さない。あとは黙ってても勉強します。

 

夏休みだからとってドリルを大量に買い与えるだけが方法ではない
ということをご記憶いただければと思います。