スタディサプリの授業を全て理解し、問題集をやりこめば、塾なしでも公立高校受験を突破できる力がつきます。
ただ、全てを完璧にやろうとすると、必要以上に時間がかかったり、都道府県によってはここまのレベルは必要ないというムダもでてきます。
このページでは、高校入試の勉強でスタディサプリを有効活用する方法を、個別指導15年の経験もふまえて解説します。
高校受験をひかえてる保護者、もしくは受験生本人向けの内容になってます。目の前に受験生がいると想定して書いてみました。
目次
スタディサプリの使い方
スタディサプリを補助教材として、通常学習と受験勉強の両方に使うのがオススメです。
中学3年生の受験勉強とは、履修済みの学習内容の復習だけではありません。
公立高校入試は、内申点と当日点を含め、総合的に判断されるものです。
もちろん、当日点だけで合否を判断する選抜方法を取り入れてる高校もありますが、あくまでもオプションとしてあるだけで、内申点との総合点として考えるのが基本です。
内申点に大きく影響するのは、定期テストの得点です。
つまり受験生だからといって、受験勉強だけをやってるわけにはいかないということです。
受験生としての1年間も、中1や中2同様、あくまでも学校の授業や教科書を中心に勉強するべきです。
中3の春から卒業までの間に、純粋に受験勉強だけに集中できる時間は、夏休みと冬休み明けから試験日までしかありません。
その他の期間は、定期テストがひかえてることを忘れてはいけません。
スタディサプリは、どの時期に受講開始しても、小4から中3の授業動画がみられます。
このメリットを十分に使うことが、定期テストで内申点UP、そして受験当日点UPの秘訣になります。
スタディサプリには別売りのテキストがありますが無理に買う必要はありません。
学校の教材を中心に勉強しながら、必要に応じて動画授業を見るスタイルで十分です。
学校の教材以外にあれば便利なのが、教科書ガイド(昔は虎の巻と呼ばれました)。
無理に買う必要はありませんが、勉強の時間短縮や学習効果からみるとコスパは良いです。

動画のメリット、デメリット
スタディサプリを有効活用するうえで、知っておいてほしいことがあります。
それは動画のメリット、デメリットです。
ここでは、比較対象として「教科書」をあげます。
教科書と比べたとき、動画のメリットとデメリットはなんでしょうか?
おそらく「内容がわかりやすい」というのが一番にあがると思います。
たしかに、文字だけで勉強するよりも、音が加わりますし、説明する人にもよりますが、教科書で勉強するよりも頭に入りやすい人が多いと思います。
では動画のデメリットはなんなのかといえば、「時間」がかかるということです。
ユーチューブを見てる人なら分かると思いますが、10分の動画に対して中身、ポイントになるのは1分もない。。。という動画が多いです。
動画の弱点はさいごまで見ないと、全体を通してのポイントが見えてこないということです。
教科書の場合、なんの面白みもありませんが、必要最低限の言葉でまとめてます。
これはページ数に限りがあるので、本当にしぼりにしぼった部分しか書けないという事情もあります。
つまり、時間効率を考えると動画よりも紙(教科書)で勉強したほうが早いのです。
わかりやすさを取るのか、それとも時間をとるのか?
ということになるのですが、ここで白黒決める必要はなくて、自分の状況にあわせて動画を利用すれば良いということです。
一番ダメなのは、何も考えずに受け身の姿勢で動画を見続けることです。
この内容は教科書を見返せば十分というのであれば、それで済ますことも、時間効率を考えると必要です。
そのういた分の時間で、教科書だけでは理解しきれない単元を動画で繰り返し勉強しましょう。
板書のとり方・ノートの作り方
動画をみるときは、ただ見てるより、紙と鉛筆を用意して、大事だと思ったことをメモする、手を動かしがら勉強すると良いです。
黒板に書いてることを、全てメモしようという気持ちで動かなくてokです。
動画を見直せばよいだけなので、黒板に書かれたものを全てメモすることに意味はありません。
ましてや、色ペンできれいにノートにまとめる必要もありません。
覚えなければならないことは教科書にのってますから、そこにマーカーをひけば良いだけです。
受験生は忙しいですから、意味のない勉強は極力さけましょう。
ノートを作ってはいけない!という意味合いではありません。
板書を完全にうつすとか、授業の内容を事細かに、そしてカラフルにきれいにまとめる必要はないということです。
例えば、その単元に対して3割の理解しかないときに、10割を目指さなくて良いといことです。
はじめは5~6割程度、ざっくり学習するつもりで、できたら次の勉強にうつる。
そしてまた戻ってきて復習して6割とれたら、今度は8割の習得を目指してみる
こういう感じでバージョンUPさせましょう。学校や塾の授業は1回しかうけられませんが
スタディサプリの授業は何回でも同じものがみられます。
なので、1回の授業で完璧をめざない勉強法をとりいれてみましょう。
ノートの使い方、作り方については以下のリンク先ページをチェックしてみてください。定期テスト用のノート作成法ですが、受験勉強にもそのまま応用できます。


模試で高校受験の傾向をつかむ
お住まいの地域の受験レベル、問題傾向を早い段階から体に染み込ませる、それにあわせて勉強していくことは重要です。
過去問を購入して問題分析をするのもアリなのですが、慣れてないと時間ばかりかかります。
わたしがオススメするのは、模試を受験勉強のペースメーカーとしてうまく利用することです。
公立高校の出題傾向にあわせた模試を、強制的に受けることで、自分に外圧、プレッシューをかけるのです。
模試の範囲にあわせて勉強すれば、それが受験勉強にもつながりますので、メリットは大きいです。

高校受験【数学】とスタディサプリ
数学は、学校の進度にあわせてスタディサプリを使います。
数学は積み上げ教科なので、前学年の内容と関連性が強い単元が多いです。
例えば、「2次方程式」を学校でならってるとき、中2の「1次方程式」、中1の「比例・反比例」に戻ります。
もしアナタが学校の授業がよくわからなければ、先生の説明が下手くそか、前学年の内容を十分理解してない可能性が高いです。
とりあえず、学校で習ってる部分をスタディサプリの授業で確かめてください。
もしそれで理解できたとしたら、学校の先生の授業がわかりにくかったと思えばokです。
※学校の授業を先に聞いていたから、スタディサプリの授業が理解できたという可能性もあるので、必ずしも先生の授業が下手くそだとは言い切れませんのでご注意くださいm(_ _)m
逆にスタディサプリの授業を受けても分からない場合は、前学年の内容が怪しいと考えたほうがよいです。
関連性の強い前学年の授業を受けてみましょう。こうすることで定期テストと受験勉強(前学年の復習)の両方をやることができます。

高校受験【英語】とスタディサプリ
英語は、数学のように前学年との関連性が網目状になってるわけではありません。
なので、中3の授業にあわせて、中2や中1に戻る方法は非効率になります。
もし学校の授業で分からないところがでたら、同じ部分をスタディサプリで勉強してみてください。ここまでは数学と同じ。
それで内容が理解できれば、問題ありません。
もし意味がよく分からない場合は、ひとまず中1の内容にもどってください。
やるのはBe動詞、一般動詞の肯定文、疑問文、否定文の使い方
これを徹底的にスタディサプリで復習するのです。
中学3年間の英文法の基礎は、↑これらに詰まってるといっても言い過ぎではありません。
現在完了形(have+過去分詞)の使い方がよく分からない人の多くは、haveを「持つ」という意味の一般動詞と区別できてないからです。
(have+過去分詞)のhaveは助動詞だと区別できれば、Be動詞型の動きで対応できるはずなのです。

高校受験【理科】【社会科】とスタディサプリ
理科や社会は、前学年の学習内容との関連性は基本的にありません。
なので、英語や数学とは違ったアプローチをとります。
高校受験における理科や社会科のメリットは、どの単元から勉強しても良い
ということです。
前学年の内容が理解できてないと、先に進めないという、
英数あるあるが、ありません。
夏休みや冬休みにまとめて勉強しがちな教科ですが、それ以外の期間もおりをみて勉強しておくべきです。
理科や社会科は、中3の間にどれだけ勉強を繰り返せたかで、ほぼ点数が決まります。
たしかに、理科は暗記だけでは超えられない壁はありますが、それを抜いても7割は十分ねらえる教科です。
暗記作業は、繰り返しやることが重要!というのは聞いたことがあると思います。
ただ、大事なポイントを見落としがちです。
それは「暗記の勉強をする期間」です。
短期間に集中して覚えたものは、忘れるのも早いです。
例えば定期テスト。範囲表が配られて2週間弱で勉強するわけですが、社会科や理科は、
テストがおわってからどれだけ内容を覚えてるでしょうか?
理科や社会科で得点するには、短期ではなく長期的な視点で勉強することです。
とはいえ、毎日理科や社会科だけに時間をさくのは厳しいと思います。
安心してください。
暗記は毎日やらなくても良いのです。
単元を繰り返す&忘れそうになったぐらいに思い出す作業をする
これだけ十分なのです。なので毎日理科や社会科だけを勉強しなくてもokです。
単元を繰り返すというのは、どういうことかを説明します。
社会科の歴史にある「江戸幕府」を例にとります。
夏休みと冬休みだけ受験勉強するなら、2回しか「江戸幕府」にふれられません。
しかも、夏休みと冬休みの間は3ヶ月以上ひらきがありますので、脳の仕組み上、非効率な勉強法だとわかります。
忘れそうな時期にやるから覚えるのであって、完全に忘れてしまってからまた勉強するというのは、ゼロから勉強するのと同じことです。
理想としては、夏休みと冬休みを除いた期間で、定期テストがない月は、理社の受験勉強を学習スケジュールに組みこむことです。
例えば「江戸幕府」を4月、5月、9月、10月、、、、
という感じです。
1回の勉強時間にこだわるよりも、どのタイミングでやるかを枠組みを作るほうが大事です。
忘れそうなときに、もう1回勉強する。この繰り返し。
暗記力に自信のない人は、暗記できてるできてないにこだわりすぎず、自分が決めた学習スェジュールで勉強できたかを重視してください。
繰り返してれば、いつか覚えられるぐらいの軽い気持ちでかまいません。
一番最悪なのは、覚えれないとやる気をなくして、全然勉強しなくなることです。
1回の学習で完璧に覚えれる人はいませんし、覚えられる量には個人差があります。
自分の能力を冷静に分析して、どうしたら有効活用できるかを考えるのです。
友達の◯◯は頭良くていいな~とうらやましがるのはNGです。
人は違ってよいし、それぞれの勝ち方というのがあります。
一番不幸なのは、勝ち方はひとつしかない、と自分にあわないやり方を続けたり、
運命にはさからえないと勉強を放棄すること。
こう言ったら怒るかもしれませんが、高校受験レベルは、その子の家庭環境や保護者の能力(つまり遺伝的な問題)で、運命説として決められることはありません。
もちろん経済的に裕福であれば、プラスの影響は大きいでしょうが、逆に環境に恵まれなかったとして、自分はもうダメだとあきらめる理由にはなりません。

今回はスタディサプリを中心にした高校受験のお話をさせていただきました。受験勉強全体の戦略に関しては、以下のリンク先ページで解説してますので、興味のある方はチェックしてみてください。
塾に通わず高校受験|自宅学習で合格させたい親がやるべきこと