中学生の6月といえば、定期テストです。
保護者の願いとしては、1点も多くとって成績アップに弾みをつけたいところですよね。
今回は、中1、中2、中3、全学年を対象にした定期テストの勉強法を解説します。
保護者向けの記事になります。個別指導15年の経験もふまえて、何をやれば点数が伸びるかを話します。
定期テスト対策、はじめの一歩は「目標点数」を決める
「1点も多いにこしたことはない」では曖昧すぎて目標になりません。
そもそも目標を決めることの意味を確認しておかなければなりません。
目標点を決めることで、現実とのギャップを感じさせる。
これが目的です。
人間のやる気には2種類あって、意識的に作れるものと、そうでないものがあります。
意識的に作るというのは、例えば、正月に新年の目標をつくることが挙げられます。
だいたいの人は、3月、4月になるころには、目標を決めたことすら忘れてます。
次に無意識に生まれる「やる気」
これは、ほしい未来と現実のギャップ、違和感から生まれます。
例えば、定期テストで85点とりたいのに、現実は65点だったとします。(この場合、現実手の点数は前回の点数とします)
目標と現実に20点差がありますよね。この差を脳は気持ち悪く感じるのです。なんとかして埋めないといけない。そう考えるわけです。
これがテスト勉強へのやる気、モチベーションを生みます。
子どものやる気、モチベーションを維持するためには?
目標点を決めるときは、前回の点数を必ず確認させてください。
これが非常に重要です!
前回の点数を知らずに、なんとなく欲しい点数だけ決めても、現実と目標とのギャップが生まれません。
これでは、意識的なやる気を作ってるだけ。新年の目標を決めるだけで終わるのと同じになります。
わたしの個別指導15年の経験からすると、成績の悪い子どもほど、前回の定期テストの点数を覚えてません。
はじめは冗談かなと思ったのですが、本当に覚えてません。しかも、多くの子どもが。
逆に成績のよい子は、各教科の点数を正確に記憶してます。
現実と目標のギャップを脳にすりこむことがポイントなので、必ず前回の点数を確認させてください。
前回のテスト勉強の反省点をアウトプットさせる
前回の定期テストでなにか反省点があればアウトプットさせて
今回のテスト勉強に生かせるようにしてください。
本来であれば、テストが終わったあとにノートにまとめておくべきなのですが
今それを言っても始まらないと思いますので、子供に思い出させてください。
中3生に関して
残りの定期テストの回数を意識させてください。内申点をきめるテストも、のこりわずかです。
これが何を意味するのかを、、しっかり認識させてほしいのです。
中学2年の6月の定期テストとはわけが違うということです。
テストの回数が少なくなるほど、内申点をあげられる可能性が減っていく、もしくは残りのテストだけで目標の内申点に届かせるのがキツくなっていく
ということを強く認識させてください。
現時点で、第一志望校が決まってない人もいると思いますが、内申点の決まり方だけは確実に本人がわかってる状態にしてください。
すでに高校入試は始まってるんだということを、お子さんに伝えてあげてほしいのです。
6月の定期テストの範囲は、他の月に行われるものよりも狭いです。
特に中学1年生は、中学生活のなかで一番難易度が低いテストですので、高得点をとらせてほしいです。
すこし勘違いするぐらいに、点はとらせてほしいです。
この勘違いこそ、自己肯定感をうみ、やればできるぞという自信になります。
もちろん、調子にのって勉強しない子もでてくるのでフォローは必要です。なにはともあれ成功体験を積ませることは、必要です。
これは中2,中3生にも同じことがいえます。良いも悪いも前学年の呪縛から解き放たれるチャンスとしてください。
時間の使い方
中学生の定期テスト対策では、時間の使い方は勝負をきめます。
エナジードリンクを飲みながら寝ないで勉強する!
という人もいますが、睡眠時間を削っても勉強の効率はあがりません。
限られた時間を、どのように活用してテスト勉強するかが重要です。
参考リンク:
定期テスト対策に使う教材
定期テストの勉強は、学校で渡された教材を徹底的に復習する。
これが大原則です。
要点は授業のノートに書かれてあります。
同じ問題がプリントやワークからでるかもしれません。
学校の教材を徹底的にやりつくしてください。
参考リンク
ただ、ノートを見てもよく分からないこともあります。
先生の板書だけをメモしてるノートだと、今見直してもどうもしっくりこない。
こういうことは良くあります。
そのさい、教科書を読み直すことで理解できる子と、理解できない子がいます。
学校の成績で4や5をとれる子なら、ノートと教科書をセットにして勉強すれば、だいたいのことは思い出せます。
ただ、3以下になると、教科書だけでは理解できないことも多くなります。
そもそも地味な教科書を読むことに抵抗がある子、もしくは前学年の知識が欠けてるために、読んでも意味が分からない(英数に多い)のです。
成績が4や5でも、先生との相性が悪いと、良く分からない内容が部分的に生まれます。
先生の説明が下手な場合は特にそうです。
いずれにせよ、学校で使う教材への橋渡しをするなにかが必要になります。
わたしがオススメしてる教材は「教科書トレーニング」です。
本屋さんにいけば、国語、社会、数学、理科、英語、5教科うってます。
教科書準拠の教材なので、定期テスト対策にぴったりです。(というか高校受験の勉強にもつかえます)
※社会科は地理、歴史、公民としては販売
購入するさいは、お子さんの学校が使ってる教科書メーカーを事前に確認しておいてください。
「教科書トレーニング」は問題集なのですが、要点もしっかりまとめられてるのでおすすめです。
参考リンク
教科書ガイドとは違いますので注意してください。
教科書ガイドについては、基本的にいらないのですが、「英語」はあると便利です。
参考リンク
前学年の復習
前学年の内容を6月のテストの範囲にする中学校はありません。
ただ、英数に関しては、積み上げ教科なので、前学年の知識が欠けてると理解に苦しむ部分はでてきます。
英単語を覚えるのは、どの時期でも問題ないのですが、文法はそうもいきません。
数学も正負の理解ができてなければ、中2や中3の計算もおぼつきません。
ということで4月、5月は前学年の総復習をしてくださいという話をしてきました。
もし今から定期テストのために前学年の勉強をするのは効率がよくありません。
まずは教科書トレーニングを補助教材としつつ、学校の教材をメインに定期テスト勉強をさせてください。
そのさいに、何回やっても間違う、もしくは丸が安定してとれない場合は、前学年の知識が欠けてる可能性が高いと疑ってください。
中学1年生の場合は、基本的に「前学年~~~」の話は気にしなくて良いのですが、数学だけは例外です。
小学5年、6年生で学習する内容が、強い影響をおよぼします。
6月のテストといえば、計算問題が多くなると思います。
少数や分数の計算が安定しない場合は、小学生の内容があやしい可能性があります。
そのさいは、小学生の内容まで戻って部分的に指導したほうが早いです。
参考リンク