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中学校や塾の分かりにくい授業に困ってる子どもを親が助ける方法

学校や塾の授業が分かりにくいと子どもに相談されたことはありませんか?親が何とかしようと思っても簡単に解決法がみつからない問題です。

なぜなら「分かりにくい理由は複数あるから」です。

「先生の説明が下手くそだからでしょ」と思いますよね。たしかにその通りです。

ただ下手だと感じる理由をうまく説明できる子はいません。なので、塾なら先生をチェンジすれば解決するのかといえば、そう簡単にいきません。

 

説明の仕方にはいろいろあります。わたしが個別指導塾にいたときは生徒にあわせて説明の仕方を変えてました。

中学校や集団塾ではまずできません。特定の誰かのために説明はできませんから。では個別指導塾なら大丈夫かといえばそうでもないです。どの生徒にも同じ説明の仕方で乗り切ろうとする傾向があります。

個々にあわせる指導法は経験がある程度ないとできません。学生アルバイトの場合は多くて3年でやめますので、とても対応はできません。教えるセンスがある大学生、もしくは講師業で飯を食べてるベテランに出会うことを祈るしかありません。

 

これから説明する「3つの理解」は、わたしの15年の個別指導塾での経験から作りました。分かりにくい授業に悩み、塾に来た子どもの傾向を大きく3つに分類しました。

本当は生徒の数だけあるのですが、それでは多すぎで読む方も困るでしょう。なので3つに大別しました。

まずは以下の3パターンのどれかではないかを確認してください。成績が4や5を多くとる子どもなら1か2の可能性が高いです。

子どものモヤモヤの解消法は3種類

先生の説明がよく分からなくて困ってる子ども

真剣勝負の授業で、子どもが理解したときにみせる笑顔は何ものにもかえがたいプレゼントでした。これから話す3種類の理解はとても重要です。

成績が上がらない、学校の授業がわからない子どもは心の中がモヤモヤしています。共通しているのは成績を上げたい、授業内容を理解したい!ということなのですが、子ども自身どうなりたいのかハッキリわかってません。

 

教える側はその判別もせずに、分かりやすい授業をしようと努力するだけでは無意味なのです。

分かりやすい授業というのは、ざっくりとした表現です。どう説明されたら子どもは気持ちよくなるか?

そこにあわせて説明するから「分かりやすい」「勉強って楽しい」という状態にさせることができるのです。

親が中学生の子どもに勉強を教えるにしても、塾に通わせる、通信教育をやらせる、参考書や問題集を用意するにしても「3種類の理解」を把握することで、適切な対処法ができるというわけです。

親が子に必要ないものを与るのは、エネルギーと時間とお金の無駄になりますので注意してくださいね。

脳が気持ちよくなる形に収まる=理解する→分かる→勉強って楽しい!

子どもが、勉強で気持ちいいとなる3種類の「理解」を具体的に説明します。
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  1. 知識を整理整頓できて気持ちいい
  2. 論理展開が分かって気持ちいい
  3. 自分の生活習慣や知っていることと重なって気持ちいい

[/list]
子どもの勉強をみる、もしくはそれ以外の対策を親がする場合は、この3種類のどこを目指すかで対処法が変わってきます。

 知識を整理整頓できて気持ちいい

ある程度成績の良い子どもが、なんかモヤモヤする、気持ち悪いと勉強に感じるときがあります。社会科や数学に多いのですが、用語や解法を数多く学んで覚えていくうちに飽和状態になってしまうのです。

床にモノが散らばり気持ちが悪い

床にモノが散らばった状態。汚い部屋を気持ち悪いと感じるのと同じです。理由はわからないけれどなんかモヤモヤしています。脳がこういう状態だと、子どもは「分からない」と自分で思い込んでしまうのです。

こういう子どもには、知識の整理整頓をしてあげるだけで理解します。用語や解法は理解しているので、整理整頓するだけです。こういう子には知識の断捨離もセットにしてあげると喜びます。

テストや受験で何が必要なのか?何がいらないのかを教えてあげて、いらないものは断捨離してあげるのです。断捨離と整理整頓できれいになった脳。あー気持ちいい!と子どもは笑顔になります。

整理整頓タイプへの説明法

例えば歴史の話しをしましょうか。、社会科の歴史は時系列にそって教科書は編成されています。前半はとにかく覚えるべき天皇が多いです。名前は覚えてるけど、ごちゃごちゃになってます。

 

なので天皇だけをピックアップして教えてあげると、気持ちよくなってくれます。

 

推古天皇:聖徳太子のころの天皇。女帝

天智天皇:即位前は中大兄皇子とよばれてた天皇。

聖武天皇:奈良時代の天皇。キーワードは「仏教」

桓武天皇:平安京に都を移すほどの強大な力をもった天皇

 

白河上皇:藤原氏の摂関政治に対して院政を行う

後醍醐天皇:足利尊氏とともに鎌倉幕府を滅ぼす。
建武の新政(2年半)
吉野に逃れて南北朝

 

こんな感じです。整理整頓をしたら、次は断捨離もしときます。

聖武天皇や桓武天皇よりも、なぜか「天武天皇」の名前を覚えている子が多いです。入試の出題率からすると圧倒的に聖武天皇や桓武天皇を覚えるほうが得策です。

なのでわたしは天武天皇は覚えなくていいと断捨離します。最初の時点では。そして整理整頓が脳で完璧にできたら、断捨離した天武天皇の説明を加えます。

私「天智天皇って覚えてる?」

生徒「中大兄皇子のことですよね」

「そうそう」

 

「その天智天皇の後に誰が天皇をやるかでもめたんだよ」
「◯◯の乱」っていうんだけど。。。。

 

「承久の乱?」

「残念! 壬申の乱が正解です」

 

「うーん。乱もいっぱいあるね」

 

「そうだね。今度、乱の整理整頓もしよう」

「今日は壬申の乱の話をするね」

「えーと、どうい争いかというと、天智天皇の子どもと、天智天皇の弟との争いなんだ。」

「親戚同士」

「そうそう」

「どちらが勝つとハッピーエンドかな?」

「そりゃ、子ども(`・ω・´)キリッ」

 

「そうだよね。でも子どもが負けてしまうんだよ。」

「えー。じゃあ、天智天皇の弟が、次の天皇になったの?」

「そうです。そしてその天皇の名前が「天武天皇」といいます。」

「こんな感じで一度断捨離したものを、子どもの理解状況にあわせて再追加することもあります。」

 論理展開が分かって気持ちいい

モノゴトには必ず原因があります。テストや受験では結果の部分を丸暗記する作業がどうしても多くなりストレスを抱える子もいます。逆にテストにでやすい用語を覚えることにストレスを感じない子もいます。

なので因果関係を説明してあげると、「そうなんだ!」気持ちよくなってくれます。

 

例えば、聖武天皇は国分寺、国分尼寺を立てました。奈良の大仏もテストにでやすいとと言われてもピンときません。

 

そこで奈良時代の都の様子を教えます。疫病や天災がひろがり、当時の科学技術では原因も分からなければ対処法も分からなかった。そこで聖武天皇が「仏教の力で国を守ろうとした」と伝えます。

 

つまり

原因:天災や疫病の流行
結果:国分寺、国分尼寺、奈良の大仏

となります。しかしこれでは甘くて「ときの権力者が神頼みというのは無責任じゃないの?」と子どもは思うわけです。そりゃそうです。

そこで当時の仏教が、今で言う科学と同じ程度に思われていたことを伝えます。仏教は科学だったんだと。それが証拠に日本では政治を担う太政大臣(今で言う総理大臣)と同じ位置に神祇官という役職があったことを教えます。「神」という字から、何の大臣かは想像がつきやすいですよね。

つまり

原因:天災や疫病の流行

仏教=科学

結果:国分寺、国分尼寺、奈良の大仏

という論理展開になります。
こんな感じで説明してあげると、分かって気持ちいい!となるわけです。

加えて歴史を学ぶときに、今の価値観でモノゴトをみてはいけないことも教えておきます。今が進んでて、過去が遅れてるという偏見もいけないことを伝えます。

 

 自分の生活習慣や知っていることと重なって気持ちいい

さいごは、分からないことが自分の生活やすでに知っていることとリンクして分かるというパターンです。生活に役立つ豆知識である必要はありません。

 

例えば理科の話をしましょうか。天気の単元で湿度計算を習います。何か公式があるから、それにあてはめて計算しようかな~ぐらいのレベルで悩んでいる子どもには、湿度計算の大きなイメージを、子どもの身近な知識とリンクさせて説明します。

 

わたしなら湿度(%)は、家の人につくってもらったお弁当の満足度と同じだと説明します。

 

私「もしお弁当箱をあけて、中身が半分しかなかったらどう?」

生徒「凹みますよ。 アカン!!!!ヾ(´囗`。)ノ」

「そうだね。もしかしたらお母さんが炊飯器のスイッチを入れ忘れたかもしれないね」

「満足度はどのくらい?」

「そりゃ、半分しかないですから50%」

「そうか、じゃあ、お弁当の中身はぎっしりだったら」

「中身によりけりですが、とりあえず100%にしときます」

 

「そうだね。朝早く起きて家の人が作ってくれたわけだしね」

 

「で、湿度も同じなんだよね」

 

「なんですと?」

という感じです。

 

お弁当箱は「飽和水蒸気量」
中身は「水蒸気量」としてイメージさせます。

これだけで、自分が何をしているのかイメージがつくようになります。

 

ポイントはお弁当という、子どもに馴染みのあるものを利用することです。わたしが個別指導塾で勤務しはじめのころは「椅子取りゲーム」で説明してました。

ところが、最近の子供は椅子取りゲームをやったことがない、もしくは中学生になるとほとんどやらない、、ということで弁当箱で説明するようになりました。

 

今回のお弁当の説明はざっくりと概要のみにおさえました。詳細は過去記事にまとめてますので興味のある人はご覧ください。

www.childcarenabi.com

 

 まとめ

最近は子どもの性格別に、接触の仕方をかえてみおうという本を見かけます。あれはやる気やモチベーション維持には最高に良いです。しかしその先がもっと大事です。子どものやる気があっても、3種類の理解に即した勉強(塾なら授業)じゃないと、分からない、つまらない、おもしろくない。という状態になるのです。

整理整頓したい子どもに、一から十まで歴史の流れを時系列にそって説明しても、知ってますということで退屈に。子どものタイプにあわない教育サービスにお金をかけても無駄です。子どもにもエネルギーと時間の損害を与えてしまいます。

以上、中学校や塾の分かりにくい授業に困ってる子どもを親が助ける方法。という話でした。

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